先日、札幌市内の内科クリニック様にて、医療接遇研修を実施いたしました。
今回の研修で大切にしたのは、単に「正しい敬語」や「丁寧な接客」を身につけることではありません。
テーマは、
「患者様から見たとき、私たちの対応はどのように映っているのか」
です。
医療機関を訪れる患者様は、少なからず不安や緊張を抱えています。
だからこそ、受付での一言、電話に出たときの声、説明の仕方、表情や姿勢など、スタッフの何気ない対応が、患者様にとっての「安心感」や「信頼感」を大きく左右します。
患者様との接点は「診察室」だけではありません
患者様にとって、クリニックとの最初の接点は診察室とは限りません。
たとえば、
「初めて受診したいのですが……」
と電話をかけた、その瞬間から患者様との関係は始まっています。
電話に出たスタッフの声のトーン。
話を聴く姿勢。
質問に対する答え方。
不安を感じている患者様への一言。
そして最後の「お気をつけてお越しください」という一言。
こうした一つひとつの対応が、
「このクリニックなら安心して受診できそう」
という印象につながります。
反対に、ほんの少しの言葉遣いや対応の仕方が、患者様に「ここは大丈夫かな……」という不安を与えてしまうこともあります。
特に新しく受診される患者様にとって、電話応対はクリニックの第一印象そのものです。
「接遇」は、患者様を増やすためだけのものではありません
医療接遇というと、
「感じよく対応するためのマナー」
と思われることがあります。
もちろん、それも大切です。
しかし私は、医療接遇にはそれ以上の役割があると考えています。
それは、
患者様との信頼関係をつくること。
そして、
「このクリニックに通いたい」と思っていただける環境をつくること。
です。
どれだけ素晴らしい医療を提供していても、患者様が「相談しづらい」「電話をかけにくい」「スタッフに話しかけにくい」と感じてしまえば、その価値が十分に伝わらないことがあります。
だからこそ、医療現場における接遇は、単なる「マナー」ではなく、医療機関の信頼や患者様との関係性を支える大切な要素だと考えています。
今回の研修では「現場で使える接遇」を重視しました
今回の研修では、医療接遇の基本を確認するだけではなく、実際の患者様とのやり取りを想定したケーススタディやロールプレイを取り入れました。
具体的には、
- 患者様に安心感を与える声のトーン・表情
- 相手の話を最後まで聴く姿勢
- 患者様の不安に寄り添う言葉の選び方
- 「伝えた」ではなく「伝わった」を意識した説明
- 受付での第一印象
- 電話応対における基本と応用
- 患者様の立場に立った案内
- 医療スタッフとして信頼感を与える言葉遣い
などについて、実践を交えながら学んでいただきました。
特に大切にしたのは、
「この場面で、患者様はどんな気持ちになっているだろう?」
と考えることです。
マニュアル通りの言葉を使うだけではなく、その患者様が今、何を不安に感じているのか、何を知りたいのかを考える。
そして、その気持ちに合わせて言葉や声のトーン、表情、伝え方を変える。
それが、本当の意味での「患者様目線の接遇」だと考えています。
「知っている」から「できる」へ
接遇研修では、
「それは知っています」
「普段から気をつけています」
という声をいただくことがあります。
しかし、実際の現場では、忙しさや緊張、患者様からの突然の質問などによって、普段できていることができなくなることもあります。
だからこそ研修では、知識をお伝えするだけではなく、
「実際の現場だったらどうする?」
を考えていただく時間を大切にしています。
一人ひとりが自分の対応を振り返り、スタッフ同士で意見を出し合うことで、「自分では気づかなかった視点」に気づくことができます。
研修で学んだことが、翌日からの患者様との関わりに少しでも活かされることを目指しています。
さらに大切なのは「研修前の現状把握」
医療接遇を改善するうえで、私は研修そのものと同じくらい「現場の現状を知ること」が重要だと考えています。
なぜなら、
「スタッフができていると思っていること」と「患者様が実際に感じていること」には、ギャップがある場合があるからです。
そこで、必要に応じて研修前に、
- 電話応対
- 新患への案内
- 受付対応
- 言葉遣い
- 説明の分かりやすさ
- 安心感・親しみやすさ
- 終話時の印象
などを、患者様目線で確認することもできます。
たとえば、実際の患者様を想定した電話応対の覆面調査を行い、現場の対応を客観的に確認。
その結果をもとに、
「何ができているのか」
「どこに改善の余地があるのか」
「何を研修で扱うべきなのか」
を整理します。
研修を「その場限りの勉強会」で終わらせず、
現状把握 → 課題の可視化 → 研修 → 現場での実践
という流れで、医療機関の接遇改善をサポートしていきます。
「選ばれるクリニック」は、接遇からもつくられる
患者様が医療機関を選ぶとき、診療内容や専門性、立地、通いやすさなど、さまざまな要素があります。
その中でも、
「スタッフの対応が安心できる」
「話しやすい」
「丁寧に対応してくれる」
「ここなら相談できそう」
という感覚は、患者様との長期的な信頼関係につながります。
特に、初めて電話をかける患者様にとっては、電話口のスタッフが「クリニックの顔」です。
だからこそ私は、
電話応対や受付対応を含めた「患者様との最初の接点」こそ、丁寧に見直す価値がある
と考えています。
今回の研修が、スタッフの皆様にとって日々の患者様との関わりを見つめ直すきっかけとなり、より安心して通っていただける医療機関づくりにつながれば嬉しく思います。
医療接遇・電話応対の改善をご検討の医療機関様へ
このようなお悩みはありませんか?
- 患者様への対応をスタッフ任せにしている
- スタッフによって接遇のレベルに差がある
- 電話応対を一度見直したい
- 新患からの問い合わせを増やしたい
- 電話での問い合わせから受診につながりにくい
- 患者様から「話しかけにくい」と思われていないか心配
- クレームやご意見につながる対応を減らしたい
- 接遇研修をしても、なかなか現場に定着しない
- 自院の接遇の現状を第三者の視点から確認したい
医療現場の接遇は、一般的な接客マナーをそのまま当てはめればよいものではありません。
患者様の心理、医療現場特有の状況、スタッフの業務負担などを踏まえ、その医療機関に合った接遇を考えることが大切です。
Emicielでは、医療機関の現状や課題を丁寧に伺い、
「現状把握」
→「課題の可視化」
→「研修」
→「現場で実践できる仕組みづくり」
まで、必要な内容をご提案しています。
「うちのクリニックの電話応対、患者様にはどう聞こえているんだろう?」
そんな小さな疑問からでも構いません。
患者様に「ここなら安心」と感じていただける医療機関づくりを、一緒に考えてみませんか?
医療接遇研修・電話応対研修・受付接遇研修について
貴院の課題に合わせたオーダーメイド研修をご提案いたします。
お気軽にお問い合わせください。

